2010年5月1日土曜日

ターキッシュ・デライト

夫の滞在中父が託したお土産の中にターキッシュデライトがあった。
日本のお土産に、ターキッシュデライト。
さすが、うちの父。いかにもうちの父。そんな怪奇な行動と思ったら年金生活の余裕に任せ、最近は海外旅行三昧なのだった。最後に行った場所が確かトルコ。
いわく、「10日は長い」。
さすが、戦後を支えてきたジャパニーズビジネスマンの権化。
ターキッシュデライトはそのお土産、ということか。

デライト、という言葉がおかしい。デライトって悦び、ってことでしょう。舌の上でとろける愉悦、という感じを菓子の名に託しているわけでしょう。この大げさにちょっとエロティックな雰囲気がたまらないわけでもあるのだが。

私も海峡を抜けた彼の地イスタンブールでこのデライトをお土産として買った記憶がある。現地のガイドさんが、バスの中で配っていた記憶もある。
ハワイのマカデミアナッツ入りチョコレートか京都のおたべかというくらいトルコ土産の代名詞となっているわけだ。

だからといって、包みを開けてその悦びをつまもうとしたとき、ブルーモスクに思いをはせるわけでもなく、「わぁ、ゆべしだ」ととっさに思うのは私の非常に土着な部分ゆえである。
日本にお住まいのトルコの方が、お土産に東北のゆべしをいただいて、包みを開けたとたん、あのデライトを思い起こすようなことはあるのか。白い粉が、粉砂糖じゃない分だけ、トルコの方の落胆は大きい気がするのだが。

0 件のコメント: