2008年6月9日月曜日

『停電の夜』ジュンパ・ラヒリ

日本語の本からだけは離れられないので、本だけは日本から買ってます。
て、日本以外のどこで買うのさ。
と、日本語読者数って英語なんかとは違って日本人口とほぼ等しいのよねー、出版界は不況ってずーっと言われてるけど(今もなの?)でも、それなりの売り上げがあるってことは、まだ恵まれてるんじゃないの、などと思いながら、今回は翻訳モノを手に取ったのでした。

その翻訳モノとは、憧れのクレスト・ブックス。
まさに珠玉のといった作品が読めるので大好きなのですが、自分で買ったのは今回が初。
今までのは頂戴したもので、『朗読者』、『アンジェラの灰』を持っていますが、どちらも本当にいい作品。
子供のころ、月一で子供向けの本が届くというのがあって、毎月楽しみにしていたのだけど、このクレスト・ブックスの本が毎月届いたらどんなによいか、と今回膨大なコレクションの中から選び出す最中にそんなことをふと思ったくらいです。

で、購入したのは『停電の夜に』と『イラクサ』。
停電の夜に、のタイトル作品しかまだ読んでいないけど、さすがに絶賛されるだけあって、すばらしい。数十ページでこの世界を作り出せるというのが、小説の醍醐味。
装丁もきれい。
作者もすごい美人。
本を読む時間というのは本当に特別で、特にこういったいい作品に会えると、かかった送料の恨みも吹き飛ぶし、ほんとうにうれしくなります。

イタリア語にも翻訳されてたりするのかな。
と思って調べたらありました。
逆に、今年出たばかりの作品はイタリア語ですでに"Una nuova terra"のタイトルで翻訳が出ているけど、日本語訳はまだみたい。
英語の原作の本を、日本語訳で読むか、イタリア語訳で読むか。イタリア語にはますますフィルターがかかって、だけど、読中、読後に残る本質みたいなものは変わらないんだろうな、とも思うから、小説って、やっぱり不思議。

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